氏がキャリアの初期に手がけた「ソウル・サーファー」では,「運動オンチな自分でも“カッコイイ自分”になれる遊びを作り出す」ことが目標とされた。同作はサーフィンをモチーフとした体感ゲームだ。筐体に備え付けられたサーフボードに乗り,サーファー気分が楽しめる。
氏はサーフィンの魅力をつかみ取るため,実際にサーフィンを始めてみた。年に100日も波に乗っていたため,サーファーとしてはかなり上達したという。 そんな「ソウル・サーファー」だが,ロケテストでゲームを遊び終えたプレイヤーは皆,一様に首をひねっていたそうだ。運動オンチな人をターゲットにするゲームのはずが,自分自身がサーファーとなったため,いつの間にかサーフィンがうまい人のためにゲームを作っていたからだ,と氏は分析する。
一般的なゲームセンターには,サーファーよりもそうでない人のほうが多く訪れるだろう。こうした“ターゲットの違い”が起こってしまった場合,「面白いか,そうでないかを判定する次元にすら至らない」という。
”- [CEDEC 2013]企画書がボツになるのは発想法が理由。ギミックでなく大枠から組み立てる,その極意とは? - 4Gamer.net (via otsune)