“システム的に重要であるから破綻させられないといわれている企業体は、インセンティブを歪めているだけでなく、そういう暗黙の保護を受けていない企業体よりも競争の面で有利だ。そういう企業は、好景気のときには利益を手に入れられるし、不景気のときにはリスクを政府に転嫁できると知っているので、失敗の代償が大きいテールリスクをとることができる。政府の支援によってそういう企業が無傷で存続するとわかっているので、問題のある投資家たちにはそれを制止するインセンティブがない。この戦略では、莫大な利益をあげられる見込みがあり、損失(エクイティ・ホルダーのかぶる損失)は限定されるので、エクイティ投資家も絶賛する。”
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バブル崩壊後の国内メガバンクとかリーマンショック時のAIG救済にも通じる話ですね(参考)。清廉な地下水脈であるべき株式市場の一角に「潜在的な政府保護銘柄」という淀んだ水たまりがあるということかと。当然そこにはヤブ蚊とかブヨが大量に発生してる訳だが、これはこれで別の生態系の基幹的一部になっとる状態が喜劇的。
(via inouedai)