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今回の自衛隊から実弾1万発を韓国隊に支援したのは、他の国に韓国と同型の実弾を持つ部隊が日本以外になかった事実も含め、緊急の状況であり、国際常識に照らして当然の対応と評価します。
逆に要請を断っていれば、日本は国連平和維持活動(PKO)に何のために軍隊(自衛隊)を派遣しているのかと、国際的批判にさらされていたことでしょう。
今回の日本政府の迅速な対応は、4日に新しくスタートした国家安全保障会議(NSC)の「4大臣会合」が見事に機能したところが大きいでしょう。
会議の結論は「事案の緊急性・人道性がきわめて高いため、直ちに支援する」ということになり、午後2時(現地時間午前8時)、南スーダンの首都ジュバの自衛隊部隊から実弾1万発を積んだヘリコプターがハンビッ部隊に向けて離陸したのは、韓国の公式要請からわずか15時間後の措置だったのであります。
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さて、朝日新聞が25日付け社説にて本件を取り上げています。
(社説)弾薬の提供 「例外」の検証が必要だ
2013年12月25日05時00分
http://digital.asahi.com/articles/DA2S10897204.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA2S10897204
社説は「国家安全保障会議(日本版NSC)ではどんな議論があったのか。詳細に明らかにすべきだ」と強く主張しています。
どういう経緯で国連から話があったのか。韓国側は切迫した状況で要請したわけではないと説明しているが、実態はどうなのか。譲渡の方針を決めた国家安全保障会議(日本版NSC)ではどんな議論があったのか。詳細に明らかにすべきだ。
日韓で説明が食い違うようなら、冷え込んだ関係がさらにこじれかねない。提供された弾薬の取り扱いについても、いずれ明らかにすべきだろう。
そもそも、安倍首相や防衛相ら少人数の会合であるNSCの議論を伏せたままでは、国民の幅広い信頼は得られない。
「積極的平和主義」の名のもとに、法整備もないままNSCの決定で既成事実を積み重ね、自衛隊の紛争への関与を強めることは避けるべきだ。
この社説では、1万5000人の避難民の存在を意図的なのでしょうか完全に無視して今回の決定を批判的に論じているわけですが、それにしても国家安全保障会議の議論の詳細を速やかに明らかにしろとの主張には驚かされます。
世界のどこの国で安全保障会議の内容の詳細を即時公開している国があるというのでしょうか。
長い時間経過の後国民に公開するのならまだしも、国家機密も当然含まれる安全保障会議の内容の詳細を即時公開するなんて、そんな馬鹿な国があるわけがありません。
中国などは安全保障会議の内容はもちろん、いつ開催されたかも秘匿しています。
これは国際常識をまったく無視した、常軌を逸した主張であります。
まったくもってトンチンカンです。
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国際常識をまったく無視した、常軌を逸したトンチンカンな朝日社説~「国家安全保障会議(日本版NSC)ではどんな議論があったのか。詳細に明らかにすべき」 - 木走日記 (via yshm)