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それに気付いたのは、トヨタが今月8日から始めた、先月のデモで破壊された車に対する無償修理サービスに寄せられた人々の声を読んでいた時だ。トヨタは連休明けから今月末までに、同車ブランド車に対し、保険の顧客負担修理費用をトヨタが負担して修理する「顧客ゼロ負担」を実施することを明らかにした。今、これを伝えるニュースが大きな反響を呼んでいる。
「日本企業は、愛国者よりも中国の庶民を愛してる?」
「これこそが責任なる態度。だからぼくはやっぱり日本車を買う」
「915(デモが起こった9月15日)事件はぼくらを地獄に叩き込んだが、トヨタの賠償は日本を天国に送り込んだ」
「これはすばらしいリスク管理だ。新しい顧客の発掘とブランド宣伝ができない環境にあって、まず自分の老顧客を自分たちのブランドにしっかりと繋ぎ止めて忠実なユーザーにする。消費者の信頼がさらに高まれば、それは自然に宣伝的な効果を持つ。社会的責任感と包容力を持つ企業を目にすることができた。我々はそれに学ばなければ」
「日本人は嫌い。でも確かに日本人のこういうところは見習わなければ」
「あれ、公民の生命財産安全を守るって言った国はどこ行ったの? 中国人がぶち壊し、焼いたものを日本人が賠償する。まったくさ…」
「日本はムカつくけど、志の低い同胞たちにはもっとムカつく」
「日本人がどんな気持ちでやるのかしらないけど、でも恥ずかしいよな」
「名前が中だろうが日だろうが、これこそが大企業の心意気とやり方だよ」
……「消費者」たちは知ってる。良いサービスと品質は自分の利益を守ってくれることを。
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それでも日本は走り続ける | ふるまい よしこ | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (via otsune)