僕の親友は2月に脳幹出血で亡くなりました。
上で書きましたように、二人で世界の一流企業に自分達の作品を使わせようと、
夢を持っていたんですが・・・。
彼が倒れる前、二人で酒を飲んでいた時、
「・・・いつかアップル社の仕事が出来たら最高だね!」
アップル好きの親友が酔っ払って僕にそう言いました。
「その時はWe Are The Champions を歌おうぜ!」
カラオケではQueenのその曲を二人でよく歌いました。
そして2日後に倒れて、3日後に意識が戻らないまま亡くなりました。
写真は僕が撮っていましたが、相棒である彼の存在は大きく、
一人で茫然自失の日々をしばらく送っていました・・・。
・・・しかし周りの皆さんの温かい励まし、応援を受けて、
彼との夢を実現するべく、僕は行動を開始しました。
途中の話は省きますが・・・
5月10日頃、アップル米国本社で、副社長に対して最終選考のプレゼンが行われていました。
しかしその後は連絡もなく、周りで「日本人が選ばれるはずがない・・・」そんな囁きが聞こえる中、
5月17日、実は僕の誕生日なんですが、夜中に夢を見ました。
その夢の中で相棒が現れて、
「誕生日おめでとう!アップルから最高のプレゼントだね!!俺も嬉しいよ!!!」
そうハッキリ言いました。
眼を覚ましたら朝の5時。
その瞬間僕は確信しました。
「俺達は選ばれる!」
・・・そして朝10時、
アップル社から「独占契約」の電話がありました。
きっと作り話だと思われるでしょうが、ほんとの話です。
今でもその日の事はハッキリ覚えています。
米国本社の決定を先に知っていたんだな・・・きっとそうです。
それから皆に知らせようと思い、
その事をFacebookに書くためにKeyboardを打つんですが、
涙でボードが全く見えず、何度も何度も打ち直して・・・
結局たった数百字打つのに1時間以上かかりました。
その間、相棒がもし生きていたらどれほど喜んだかと思うと・・・
また泣けてきました。
それでも「We Are The Champions」を歌いながら、というか、
涙と歌と鼻水と、もう何だか分からないぐちゃぐちゃの中で、
Keyboardを打っていた記憶があります・・・笑。
人生も50年以上長く生きていると、それなりに色々な事がおこります。
つくづく思うのは、「人間万事塞翁が馬」。
昨年12月に米国ナショナル・ジオグラフィックの国際フォト・コンテストで、
日本人として初めて入賞しましたが、
しかし年明けて大切な相棒を失い、
今度は写真やデザインに関わる者なら、
一度はしてみたいアップル社の仕事が出来ました。
目まぐるしい半年間でした。
また自分は写真家として、
「My Color」(自分色)の確立に10年間も拘ってきました。
フィルム時代はフィルムが色を決める。
デジタル時代は自分が色を決める。
よって撮影時から色のイメージをしっかり持つ。
この考えを自分の写真論の支柱にすえて、
ひたすら研究してきました。
色のデジタル表示にも拘るようになりました。
その集大成が写真のクオリティと色に厳しい、
ナショジオとアップルに選ばれるという最高の形になりました。
長かったようなでも短いような、そんな10年間でしたが・・・。
もっとも単純に今住んでいるところが田舎で、
昨年までISDNで、ネットがまともに出来ず、
世界に作品を出せなかったということもあります。
いずれにしましても、
今まで撮り貯めた作品も相当ありますし、
これから撮りたい被写体もあります。
美瑛町はもちろん、北海道そのものが素晴らしい所ですから、
その自然や人を世界に紹介出来るよう、
これからも活動していきます。
長々書きまして失礼しました。”
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【美瑛町の青い池】が 世界のアップル社でWallPaperになる! - Kent Shiraishi Photo Studio (via musicalife)
We Are The Champions という選曲が微妙すぎるw
(via fka-shanghai)